ホップ工場見学「飯豊ホップ加工処理センター」【遠野ビールの旅③】

2023年8月。ビアジャーナリスト協会先輩のご案内もあり、岩手県遠野へビールを巡る旅に行ってきました。

岩手県遠野市は、ビールの原材料である「ホップ」の栽培を続けて、2023年の今年で60年目。ビールの里、日本有数のホップの生産地・遠野。ホップ畑やホップ工場、ブルワリー見学、遠野のビールやグルメ、遠野駅・新花巻駅の情報を詳しくお届けします。

今回は、ビアジャーナリスト協会の先輩でもあるホップ農家・神山さんのご案内で遠野のホップ工場見学で取材させていただいた様子をご紹介いたします!

目次

ホップ農家・遠野のコーディネーター 神山拓郎さん

神山拓郎さんは、ビアジャーナリスト協会の先輩であり、遠野市でホップ栽培をしながら、遠野のコーディネーターや遠野のことを発信をされている方です。今回ホップ収穫のお忙しい最中、ホップ工場やホップ畑、遠野の街を案内をしてくださいました。

大変お忙しい時期に丁寧なご案内をしてくださり、誠にありがとうございます。

飯豊ホップ加工処理センター

神山さんのご案内で、「飯豊ホップ加工処理センター」にやってきました。ここでは収穫されたホップを乾燥させて出荷の準備が行われます。今回は、ホップの乾燥から出荷までの流れを見学させていただきました。

飯豊ホップ加工処理センター前には乾燥したホップが積まれています。センター前は森と草原が広がっています。とても空気がきれいな場所にあります。

飯豊ホップ加工処理センター

〒028-0554 岩手県遠野市土淵町飯豊3地割

ホップの加工工程

ホップを収穫してから乾燥し、出荷するまでの工程は大きく以下となります。

STEP
ホップの収穫
STEP
ホップを乾燥させる
STEP
ホップの梱包
STEP
ホップの検査・出荷
STEP
ペレットに加工

「飯豊ホップ加工処理センター」では、収穫されたホップの乾燥する工程について見学させていただきました。

ホップを乾燥させる

「飯豊ホップ加工処理センター」内部のホップ乾燥場所にやってきました。工場内はホップのいい香りがただよっています。この日は朝8時から立会をさせていただきました。ホップ収穫後の忙しい時期に見学させていただき、みなさまありがとうございます!

こちらは乾燥機です。ホップは収穫後すぐ発酵がはじまるため、すぐに乾燥をさせます。収穫からの時間がとても大事になります。ホップの水分量を9%程度に調整をさせます。温めながらカバーをかけたりして水分量を調整しています。

ホップの乾燥は、温度を60℃にして1日かけて乾燥をさせます。この乾燥温度は、基本的に世界共通とのこと。これ以上高い温度にするとホップのルプリンの成分がおかしくなるためだそうです。90℃程度で乾燥させると早くできるが香りがココアのようになるとのこと!

ムラがでないように、3時間に1回全体を混ぜ合わせ、ムラなく乾燥させ、夜中3時に火をとめたりするなど、ホップ収穫後、夜もつきっきりで1日つきっきりで乾燥させるとのことで、時間との勝負で大事な工程となります。

この日乾燥させていたホップは「MURAKAMI SEVEN」。”ホップ博士”・村上敦司さんが育種した日本産ホップです。見た目は縦長で、いちじくやミカンのような香りが特長です。

なんと、見学当日、村上博士が工場にいらっしゃていて、お見かけすることができました。ご挨拶できたら嬉しかったですが、遠目にお見かけすることができ、大変光栄でした。

ホップの乾燥は、今年は8/17〜9/2まで行われる予定とのこと。とても長い間、毎日この工程が行われます。

ホップは乾燥後検査を経て、ペレット工場へ運ばれます。ペレットへの加工は寒い時期に行われるとのこと。ホップの成分が暑いところではベタベタになるため、ペレットへの加工は夏に行わないとのことでした。この乾燥工程でしっかりと乾燥させて水分量を減らしているから、寒い時期までしっかりと保管できるのですね。

伺ったとき、ホップを実際に触らせていただきました。ほんのり温かかったです。初めて知ることばかりで勉強になります。

乾燥させたホップを梱包する

乾燥させたホップを袋詰するため乾燥機からコンテナに移動させます。乾燥機が動いていくのでホップを下に流していきます。すごくダイナミックな工程でしたので、gif画像でお届けします。この記事の最後に、一連の流れは動画にまとめたのでそちらもご覧ください。

乾燥機からコンテナにホップを落としていきます。ホップをコンテナに平たくならして入れていきます。たくさんのホップが出てくるところを急いでならしていきます。こちらの工程は実際にやらせていただきました。かなり手際よく手を動かす必要があり、貴重な経験をさせていただきました。

先程ホップを入れたコンテナは、ホップを詰める作業場所に移動します。

コンテナからホップを詰める機械にむけてホップを流し入れます。袋に入れるホップの分量は決まっているため入れる量は難しいそうです。

ホップがギュッと押され圧縮し、これを数回繰り返します。

ホップは、上から下に向けてこちらの袋に詰め込まれていきます。この後、袋を体重計のような秤に乗せ重さを計り、ホップの水分量を測り、梱包完了です。

こうして乾燥工場で袋詰されたホップは、ホップ検査工場まで運ばれていきます。

ホップ収穫後の乾燥から梱包、出荷までの様子はこちらの動画もご覧ください!

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ビール日和
管理人
ビールが好きでビールに関して発信をしたいと考えこのブログと立ち上げました。ビアジャーナリストアカデミー19期生。普段はWEBディレクターをやっています。ビールイベントへのお誘い、取材のご依頼、ビールご紹介の依頼などはSNSからお気軽にご連絡ください。
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